【XR用語集】AR(オーグメンテッド・リアリティ/拡張現実)

オトナ女子のためのXR講座!

1からXRを知るために、知っておきたい用語を、あくまでユーザの立場で、

新しい単語はページに1つだけ!(←ここが難しい)

をモットーに、簡単にイメージしやすく解説していきたいと思います。

そもそも、ARって何でしょうか?

ARとは、Augmented Reality(オーギュメンテッドリアリティ)の略ですが、難しいのでそのままエーアールと読まれ、「拡張現実」と日本語訳されています。

ARとは、実在する風景にバーチャルの視覚情報を重ねて表示することで、目の前にある世界を“仮想的に拡張する”というもの。その代表的な例が「ポケモンGO」です。

プレイしてみたことがある方、プレイしている方の画面を見たことがある方も多いでしょう。

スマホなどの画面に、現実の風景映像+CGのポケモンを重ねて表示することで、あたかも「ポケモンたちが現実世界に現れたかのような実在感」が出てきます。これにより、これまでの3DSなどの画面上のCGだけで完結するゲーム機とは全く違い、そのゲームの世界に没入できる感覚が生まれます。この新しい感覚が、「ポケモンGO」がみんなを虜にした理由であり、世界中でプレイヤーが1億人以上、経済効果が10兆円ともいわれる社会現象にもなりました。

ARって、VRとどう違うの?

ARとセットで語られることが多いものが「VR(Virtual Reality)」です。

同じように視覚を利用する技術ですが、ARは現実世界と視覚情報(CGなど)を重ねて表示させる「拡張現実」なのに対し、VRはスクリーンなどのクローズドな世界に、現実よりもリアリティを高めた視覚映像を投影する「仮想現実」で、「非現実の世界をあたかも現実のように感じさせる」もの。つまり、「本物ではない世界を、本物のように感じられる体験ができる」もの。似ているようですが、まるで逆とも言えると思います。

ARを楽しむには?おすすめアプリは?

ARは、スマホのアプリでもいろいろと発表されているので、今すぐ試せます。少し調べただけでも150以上のアプリがありました。また、様々な業種で、サービスの一環として提供しているARコンテンツもあります。

アプリなどでAR技術の使い方を分類してみると、情報を読み取る、天気・風景を見る、空間に配置・書き込みをする、ナビ・道案内、カメラで長さ・確度を測る、顔交換などがありました。このように、AR技術は日常に手軽に取り入れやすいようです。

たくさんのアプリの中から、ヒットしているアプリをご紹介していきます。

スノー SNOW ARカメラ

写真にデコレーションがつけられるアプリで、全世界で2億人が使っているとのこと!

動物の鼻や耳が付けられたかわいい顔写真を見たことありますよね?これも、顔認識技術+AR技術でできています。

更に、現実の映像にかわいいイラストを合成した写真を作れる「ARカメラ」というモードもあります。

Google翻訳の「Word Lens」機能

「Google翻訳」アプリ内機能のひとつの「Word Lens」は、翻訳したい文字列にスマホのカメラをかざすと、訳した文字がスマホ画面にリアルタイムで重ねて表示されます。現時点で英語を中心に、フランス語、ドイツ語、イタリア語、ロシア語など38言語に対応しているそうです。フィンランドに住んでいた時、フィンランド語の広告や家に届けられるお知らせなど紙資料の翻訳で使っていましたが、ちょっと意味が変になる時もありましたが、とても役に立ちました。

IKEA Place 

スウェーデン発の家具量販店IKEA(イケア)が、AR技術を使って、自分の部屋にイケアの製品を置いた様子をシミュレーションできるアプリを発表しました。小売業界にARを導入した先進的な事例として、話題となりました。

IKEAの紙のカタログは、眺めるだけでもとても楽しくて人気がありますよね。このカタログは、世界48カ国で2億1100万部発行!全324ページの『IKEAカタログ 2017』は、34言語に翻訳され、日本では約800万部も配布したそうです。

カタログに収められている写真は、その80%近くがフルCG(部屋も家具も全てCG)とのこと。そのCGのクオリティの高さにまず驚きます。そのカタログ用に作った3DCGのモデルを、このARアプリに活用していて、その数およそ2000点とのこと。

自分の部屋に、イケアの2000点もの商品を置いて、コーディネートのシミュレーションすることができるなんて、それだけで楽しいですよね。

星座早見盤AR

AR機能で星座学習ができます。

スマホを空にかざすと、画面に星座が現れます。今ある風景に、方角や時間によって変化する星座が現われすごくリアルです。また、見たい星座を指定すると、方位磁石で方向を教えてくれるので、夜に懐中電灯+星座早見盤で天体観測するよりも、ずっと便利ですね。そう、昼でも星空を楽しめちゃいます。

指さしナビ

カメラで前方を写すと、矢印で目的地への道順を示してくれるナビです。方向音痴にとっては新しい救世主!?

完全に「歩きスマホ」状態になるので、気をつけてご利用ください。

ARの未来予想図

AR関連ビジネスは、日常との親和性が非常に高く各方面で活用が期待されており、VRを大きく超える巨大市場になると考えられています。

ARは、現在もスマホ向けのアプリで手軽に体験できますが、今後はメガネやゴーグル、さらにはコンタクトレンズのような小型で軽量のウェアラブル装置(見につける装置)になり、そこから情報を受け取るという形がメインで、日常生活にごく自然に取り入れられていると考えられています。

スマホの画面を通して現実を見るのではなく、自分の目の前に表示されるということです。コンタクトレンズ型だったら、他の人がARデバイスを装着しているかも分からず、何を見ているのか分からないですね。未来の形でしょうが、ちょっと気持ち悪いかも。。。

もちろん、便利で世に役立つ方向で活用されると思います!

風景の中に進むべきルートを表示してくれるナビゲーション機能、レストランに目を向けると店内の混雑具合やメニューを確認できる、冷蔵庫の扉を開けずに中身を透視する、あるいは、遠くの見たいモノを拡大表示するような千里眼的な使い方も想定できるそうです。

さらに、医療分野での応用にも期待されています。手術時、MRIなどで取得した体内のデータを医師の視界に重ね、血管の走行や患部の位置を明確にして、手術の安全性とスピードが向上するというような使い方ができたらすばらしいですよね。

どんどんと新しいアイデアで活用されているAR技術。これからも注目していきたいです。

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